今回の計画の場合、コートテラスがパブリックゾーンとプライベートゾーンをつなぐ
キーゾーンになり、そこにリビングがセミパブリックとしてつながり、
また作陶部屋の延長とてのコートテラス、陶芸教室開催の時のエントランスとしてなど、
様々な複合要素を成立させるためにコート形式とした。
また、周辺建物からの視線を切りながら開放感を持たせ、
光や風を取り込むための接点とするためにも、やはりコート形式が必然となった。
室内は吹き抜けを通じて2階各部屋と繋がり,この吹き抜けが冬場、
リビング奥まで太陽を導いてくれる。
夏場は、大きく張り出した庇によってリビングへの熱侵入を防ぐと共に,
コートテラスからのやわらかな反射光で室内を明るく照らす。
冬期の暖房、夏期の給湯には太陽熱を積極的に利用するための
OMソーラーシステムを導入し、積極的に自然エネルギーを利用する計画とした。
その他、開口部には高断熱アルミ複合サッシを、壁には高性能グラスウールを,
屋根にはイソシアネレートフォームを採用する事で高断熱化を計り、
少ない熱エネルギーで冷暖房が可能な建物とした。
またアメダスデータの風配図から見ると,夏の季節風が南~南南西から吹く事から,
南側開口から積極的に風を取り入れ、北側もしくは東側へ抜く通風プランを計画した。