ちょっと前まで良く言われていた
『次世代省エネルギー基準』
実はこの基準、いまから約15年前の平成11年に設定された基準で、それ以前は、
「このぐらいの厚さの断熱材を使いましょう」
というような、ほぼ全国統一の大ざっくりとした基準しかなかったものが、
全国を六地域に分け、それぞれに
熱損失係数=Q値と、夏期日射取得係数=μ値
という、性能値が設定された、画期的なものでした。
ただ『次世代』とは言っても建物の断熱性能だけを切り取った基準で、
それ以外の設備機器等をいくら高性能にしても、省エネルギー基準に反映させることできませんでした。
そこで平成25年に新たに基準が改定され、断熱性能の算出方法が、
平均熱貫流率=UA値、平均日射熱取得率=ηA値
に改められ、加えて、
「暖房」「冷房」「換気」「照明」「給湯」「その他」の消費エネルギーをそれぞれ算出し、
地域ごと、居室面積ごとに設定された「基準一次エネルギー消費量」よりも下回ればOK、
という、より建物実態に即した基準になりました。
※一次エネルギーとは
基本的に自然界に存在するままの形でエネルギー源として利用されているもので、
石油・石炭・天然ガス等の化石燃料、原子力の燃料であるウラン、水力・太陽・地熱等の自然エネルギー等
自然から直接得られるエネルギーのことをいう。
これに対し、電気・ガソリン・都市ガス等、一次エネルギーを変換や加工して得られるエネルギーのことを
二次エネルギーという。