先のエントリー「春、夏のオフグリッド住宅。どんな暮らしになりますか?」では、
4月〜9月のオフグリッドな我が家モデルハウスのシミュレーション結果をお話しいたしましたが、
では10月〜3月はどうなのか、お話ししてまいります。
結果からお話ししますと、1月6日22時〜1月7日9時を始めとして、
「前日発電量が足りなかった」+「外気温が低くて夜間に追加暖房をする」
などの、蓄電池の電力を普段より多めに使用するときに電欠=停電することがわかっています。
上の表がシミュレーション結果ですが、バッテリー容量を見ていただくと分かる通り、
夜間に「0%」になっています。これがまさに電欠=停電状態ということです。
こういうシミュレーションを365日24時間=8760時間回してみて、
どの程度自給できるかをあらかじめシミュレーションします。
オフグリッドな我が家モデルハウスでは、8760時間のうち234時間、
年間の2.6%の時間電欠することがわかっています。
では、蓄電量を増やせばいいのでは?と思われると思いますが、
そうシンプルな問題でもなく、蓄電量を増やしても電欠時間がそう変わらず、
却ってイニシャルコストだけが増してしまうという結果が出ています。
この辺りはモデルハウスでリアルに解析し、本当にそうなのか?分析していこうと思っています。
また、いつ何時電欠するかわからないのでは不安でしょうがありませんが、
ある程度の時期、期間がシミュレーションで見えているので、
電欠しそうな時期の前は電力消費を抑えるなど、暮らし側でバックアップを考えるとともに、
V2H※を利用した電気自動車からの給電も併せて検討しています。
さらに、電欠しそうな時期の前にあらかじめ消費電力量を抑える調整を自動で行うよう、
オフグリッド住宅用HEMS※を開発することも中長期で行なっていきます。
※V2H:Vehicle to Home「クルマ(Vehicle)から家(Home)へ」を意味するこの言葉は、
電気自動車に蓄えられた電力を、家庭用に有効活用する考え方のこと。
※HEMS:Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)は、
家庭の電気やエネルギーを管理するシステムのこと。