建物の省エネルギー基準が、ここ数年でずいぶん深化してきました。
数年前までは「次世代省エネルギー基準」というものが一番厳しいものでしたが、
これは断熱、気密性能のみで、設備機器や通風などは考慮されていませんでした。
また、基準が出来たのも平成11年とずいぶん前で、
現在では基準としては「ちょっと甘いかなぁ」というモノでした。
それに対して、平成21年に「住宅事業主の判断基準」という、
いわゆる「トップランナー基準」というものが出来て、
ようやく次世代を超える断熱性能や、
設備機器などの効率も加えて、総合的に判断出来るようになりました。
現在進行中のT様邸は、この基準で達成率139%という、
結構良い省エネ性能を持たせて設計しました。
さらに、去年の12月に基準が公布された「低炭素建築物の認定基準」
計算内容が若干変わり、少し細かな評価の方法と、その基準が出てきました。
平成21年基準と今回の基準はすこし違い、
認定用のプログラムが建築研究所から出たので、
とりあえず、現在工事進行中のT様邸のデータを入力してみました。
それが上記のグラフ。
年間消費エネルギー基準値94.1GJに対して、T様邸は72.1GJ。
基準対比130.5%という、なかなかな成績が出てきました。
ただし、この計算には薪ストーブは考慮されていませんので、
薪ストーブを暖房に利用するT様邸では、
もっとエネルギー消費は少ないはず。
完成後、実際のエネルギー消費量と比べてみたいものです。
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