構造計画は現場まで~計算だけでは終われません~
構造計画と言えば「構造計算」と捉えがちですが、
計算の元となるのは、色々な荷重や地震等で押される力を、
構造体でどう受け止めるかと言う事を、立体的に解析する事で、
受け止める各部材の性能が明確になっている事が前提です。
しかし木造の場合、植物である木自体の性能が一律でない事や、
産地や後加工によって性能が大きく左右されるため、
建築基準法で統計的な強度が示されており、その数値を使って計算します。
では、実際に使う部材のすべてに基準法以上の性能があるかどうか?
その部分は多いに気になるところです。
先進的な国内産地では、製材段階で強度や乾燥度合いを機械で計測し、
1本1本に表示しているところもあります。
もちろん、集成材は製造段階で強度設計をしているので、
原則全品強度表示されています。
kameplanでは基本的にプレカット段階で木材の性能指定を行っていますので、
無垢材でもその性能が材に表記されているモノをなるべく使用します。

性能表示されている材は、その1本1本に一目で構造強度の確認ができます。
(E-110という表記が強度に当たります)

また、乾燥具合も測定するので、きっちり乾燥した材である事も判ります。
(SD-20と言うのがそれに当たり、含水率20%以下と言う意味です)
構造計算をすると言う事は、最終的に計算に入力した強度の材料が使われているか、
それを確認することでようやく意味をなします。
強い材料だけ選ぶ事も可能ですが、そうすることで捨てられる材料もあります。
必要なところに必要な強度の物を使う。
これが「適材適所」の一面だと思っています。
日本は長い時代の中で木材利用の技術の継承、発展が行われており、
その行為自体が文化に近いものではありますが、
経験値にばかり頼りすぎると、とんでもない方向に進みかねません。
私たち設計士が、大工の持つ経験値も引き出しながら、
しっかりした建物を造って行かないといけないと考えます。